第4話 皐月に香るは恋のストーム(2)

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未華子のプレゼントを買うと知って一緒にいるのに、ミカと一緒にいると、デートしているような気分になっていた。錯覚なんだけど……間違いなく錯覚なんだけど……。 「ミカさん、この箸置き可愛いと思いません?」 「あぁスゴイ!竹で作った箸置きなんですね~未華子さん喜ぶかな?」 「あぁそっか……未華子ですよね?未華子、多分家であんまり料理しないかも……私もあんまりしないけど……」 「でも、三神の里は箸置きにこだわってますよね?食事の度に、違う箸置きですよね?」 「気付いてました?」 「はい!もちろん!他のお膳も見ながら、箸置きにこんなに種類があるなんてと驚いていたのですよ」 「お母さんの趣味なんですよね~だから、私も、いつからかすごい気になるようになって、気がついたら、すぐ買っちゃう癖があるんですよ。どうしようかなぁ、買おうかなぁ」
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