第五話 久方ぶりの恋愛はJUNEで紫陽花な味がする(1)

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「あの、ミカさん!」 そう叫んだ声は、自分でも驚く程大きくて、立ち去ろうとしていたミカをぐいっと引き止めた。 「私もミカさんのことが好きなんです。あの私なんの取り柄もないですけど……お友達からで良かったら……是非、私と……」  その瞬間、ミカの顔がパッと明るくなった。そして、彼はゆっくり一歩私に近づき……、 「じゃぁ……友達から宜しくお願いします!」 右手を差し出した。 「えぇ……こちらこそ……」 そう答えて、私も右手を差し出し、握手をしたけれど………。 そこは……そこは……抱きしめたり、そのままキスとかするタイミングじゃないの~???
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