第1章      妹が放った爆弾

4/5
前へ
/36ページ
次へ
私の中にこの5年間のことを思い、今日子に復讐をしたい という思いまではなかった。 そこまでの思いはなかったことは確かである。 だけど、復讐とまではいかなくても、 それに近い思い、 恨みとか妬みとか 嫉みとかヒガミとか、 あるいは羨ましさとか そんな思いは確かにあったのである。 それは否定できない事実だ。 そんな素振りは一切見せなかったが、 その強がりや意地が崩れてしまえば そこには確かにこんな醜い私の本当の気持ちというものが 横たわっていたのである。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加