カオハギの誕生

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今のやり取りで、自殺したのが霧島学園に通う1年の男子生徒であるという事が絞られた。 その後、新たな情報が得られないかテレビに集中していたが、自殺者の現状などをグラフ化して専門家が話をしているコーナーが続き、番組は終了した。 妙な胸騒ぎが僕を襲う。 テレビを消して、異常なくらい早く鼓動を続ける自分の胸に手を当てる。 リモコンを力強く握る手には汗が滲み、何故か酸素が無くなっていくような息苦しさを感じる。 思わず家を飛び出した僕は、智樹の家の方角に身体を向ける。 「まだ決まった訳じゃない……。大丈夫、あいつは自殺なんかしない……」 自分を落ち着かせる為にそう呟きながら、僕は西野家に向かって走り出した。
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