マイクロチップのお話

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犬猫の個体識別のためにマイクロチップを体内に埋め込む道があるらしい。鳩の足輪、牛の耳に付けた名札のようなもので、所有者を明示するためのもので、脱走癖のある犬には有効であろう。 自転車の防犯登録は、自転車が自転車の意志で脱走することは考えられないから、主に盗難防止が目的だが、自転車の防犯登録との類似性に考えを巡らせていたら、あることを思いついた。 交番にそのマイクロチップのスキャナーを置けば、警察が保護した迷子犬の捕獲を飼い主に通報出来る。 全交番に配置する予算がなければ、市町村単位の警察署に配置するだけでも、随分便利になる。警察犬は、マイクロチップを埋めているのだろうか。 飼い主は特定出来るのだから、引き取りに来いと警察署に呼びつけ、保護に要した費用は、飼い主から取れば良い。 収容施設は、トラ箱を転用する。 トラ箱とは、泥酔者を保護する施設である。泥酔者が路上で寝て凍死しても自業自得である。泥酔者と迷子犬の命を比較するなら、迷子犬の命の方が重いと、弁護士資格を疑われても、言わせていただく。 そもそも、トラ箱は、人命尊重から出来た施設ではない。 死なれたら、警察の仕事が増えるから、警察官の労働軽減のために設けられた施設である。 死なれたら、死因の特定、身元の特定、遺族のへの連絡、遺族が遺体引き取りを拒否したら、火葬の手配など仕事が膨れ上がる。 警察が迷子犬の保護を始めると、捨て犬の防止に役立つ。 捨て犬は犯罪である。単純な捨て犬で罰せられた例はめったにないが(繁殖業者の大量投棄は除く)捨て犬を保健所管轄の愛護センターが保護して、飼い主に通報しても、引き取りに来ないことが起こる。保健所には強制権限がない。 警察なら、引き取りに来なければ、飼い主を動物愛護法違反で、逮捕状とって逮捕する道がある。 引き取りに来なければ、あなたを愛護法違反容疑で逮捕すると飼い主を脅すだけで、大部分の飼い主は、警察署に駆けつけるだろう。
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