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一旦切った真田さんが、反応を窺(うかが)うように私を覗き込んだ。
「誰か心当たり、あったの?」
「いえ、そうじゃないんですけど……」
首を小さく振る。
「さっき真田さんに拾ってもらった紙……それに、携帯番号が書かれてて、その紙が私の手帳のだったんです。
それで……」
「うん」
「その紙はたぶん勝手に誰かが入れてて、見付けたのは大分前で、それを見付けたあと、あのメールが来て。
だから、たぶんあの“待ってたのに”は、電話を待ってた、ってことだと思うんです」
順序もバラバラでまとまっていない説明に、真田さんは急かすことなく、優しい声で聞いてくれる。
言葉を落とす度、まだぐちゃぐちゃのままだった気持ちが、少しずつ落ち着いてくる。
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