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………。
「馬鹿にしてるんですか?」
「してねーよ。なんでそんな方向に取るんだよ?
そうじゃなくて、これ女子全員に配ってんだよ」
お前がこういうのに興味ないのは知ってるしな?
……だったら紙の無駄だと思うんだけど。なんて思うけど口には出さないようにした。
「いらないのなら、捨てておいて構わないから。
じゃー仕事頑張れよー」
「………はい、」
カサリ、手の中で揺れる薄っぺらい紙にでかでかと書かれたピンク色の文字。
……合コン、か。そんなもの、本当に存在したんだな。
「あっあの、眼鏡取ってきました……って、先輩??」
「…なんでもないです、すいません。仕事に戻りましょうか」
「はい!よろしくですっ」
渡された紙を簡単に2つに折った私は、ここで捨てるのもなんだからと鞄の中に適当に入れた。
…………これが後々の自分の人生を変えるなんて、1ミリも考えてなかった。
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