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「おー、やっと来たか麻子」
「…やっと来たか、じゃないですよ先輩」
それと私は麻子じゃないです、麻香です。
少し急ぎ足で、どういうことかと聞くためにいつもより早く出社した私は先輩に詰め寄る。
今藤 雅晴―こんどうまさはる―
私の2つ年上の上司で、若いのにたくさん企画を任せられている人。…本人に言うことはないけれど、すごく尊敬している人だ。
「なんで私が新人を任されるんですか?もっと適任な人がいますよね?」
「んー、新人女だしなー。なんだかんだお前、面倒見いいだろ?」
「面倒見って……確証も持てずよくそんなこと押し付け、……任せましたね」
「ほんっと、お前位だよ俺にそれだけ言うのは」
「すいません、正直で」
「いや、いいよ」
それがお前のいいところでもあるし。
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