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俺の名前は霧崎刀夜(きりさき とうや)
ごくごく普通の高校2年生である。
まぁ、瞳の色や髪の色に加え、身長が高く威圧的に見える外見から不良やガラの悪い先輩方から絡まれる事はしょっちゅうあるから喧嘩慣れはしているが……
まぁ、今はそんな事はどうでも良い。
重要なのは俺の現在地と現状だ。
「マジで何が起きたのか……さっぱり分からん……」
目覚めるとそこは、見覚えのない草原だった。
つい先程、俺は師範代に刀剣術で勝負を挑まれ、自分の今の力を知る為にも勝負を受けはずだ。
そしていざ勝負!と言う時に目の前が真っ暗になったかと思えば、見知らぬ草原に寝転がって居た。
しかも……素っ裸で……。
「こんな所を誰かに見られたら俺の人生は終了だな……特に女性に見られたりした……らって……」
そう、今まさに見られたのだ……。
可愛らしい容姿の俺より少し低い女性に……。
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……き」
「(あ、終わった……)」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ま、待って!待ってくれ!俺は怪しい者じゃ無いんだ!気がついたら素っ裸でここに倒れてたんだ!」
「怪しい人は必ずそう言うんです!近づかないで下さい!変態!」
いや、まぁ、確かにそうだけど……流石に俺に非が無いとしても可愛い女性に変態と言われると傷つく……。
いや、非が無いからこそ傷つくのか……。
「と、兎に角、襲ったりしないから俺の話を聞いてくれ!頼む!」
「……分かりました……約束してくださいね?襲わないって……」
「あぁ、するさ!」
「と、取り合えず、コレで前を隠して下さい!」
彼女はそういって1枚の大きなタオルを手渡してくれ……いや、投げ渡した……。
「あ、ありがとう……」
「あ、そのタオル、返さなくて良いので。要らなくなったら捨てるなり燃やすなりしてくださいね」
無表情で言われた……深く傷ついた……俺は何も悪いことしてないのに……。
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