第四章

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莉子は驚いて振り向いた。 そこに立っていたのは、昨日、公園で出会った女であった。 呆然とする莉子の女は言った。 「もう・・いいのよ・・。」 莉子の手から力が抜けて封筒が木の葉のように揺れながらアスファルトの地面に落ちた。 その封筒の宛名書きの踊る禍々しい文字。 口紅で書かれた赤い文字は 吉良義人さま と書かれていた。
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