第1章

7/17
前へ
/17ページ
次へ
  ならば愛とは何か。 随分と使い古された問いのように聞こえるだろうが、これは生きていれば誰しもが一度は悩み苦難する大きな壁だと思う。街を歩けば聴こえてくる流行の音楽も今やそのほとんどが恋愛の喜怒哀楽を歌ったものばかりだ。 愛とは、お互いがお互いを思いあって高め合う素晴らしいもの? 思い思われ幸せになれるもの? まさか。 愛とは、つまり商売だ。   何故なら愛とはお金はイコールで繋がっており、磁石のプラスとマイナスのように切っても切れないものだと思うから。愛があったとしてもお金がなければ幸せにはなれない。 それに男という生き物はこちらが信じれば信じた分、必ず裏切る。だから私は男を信じないし、盲目になるような恋愛なんて絶対にしない。 そう決めたのは確か高校2年の冬だったような。  
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加