男勝りな美人教師はだいたい担任

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出鼻をくじかれて、ちょっとご機嫌ななめなシーちゃんはHRを続けていく。 「じゃー、次お前らの自己紹介。一番のアアアアから。」 一番右の列の男子が立ち上がる。 「はい。えーと…レオ・ウェイン・アアアアです。原石は青。よろしくお願いします」 パラパラと拍手がおこる。 「おー、じゃあ次」 『原石』とは、魔法のタイプのような物だ。 この世界の生物はだいたい自分の体内で魔力を生成できる。ただそれを何らかの現象とするには媒介となるものが必要だ。魔方陣やら、魔術回路やら、特殊な薬やら…その一つが『原石』である。 原石は体内にある魔術回路の様なもので、その種類は大きく分けて5種類ある。 赤は火系。青は水系。黄色は雷系。白は風系。黒は土系。 原石はひとり一個、何をもっているかは生まれつき決まっている。 とかいってる間に7人くらい進んでしまった。 次の生徒が立ち上がる。 「おい、ユウキ、あれ…」 燈路がコソコソ話しかける。 「あ?」 ストロベリーブロンドのツインテール。紺のニーハイ。生意気そうな目。 「ナナ・ローゼ。原石は赤、趣味はキックボクシングです!よろしく!」 元気いっぱいに自己紹介する。 昨日の少女が同じクラスだったことに少なからず驚く二人。 「キックボクシング…それでアレが出たのか。」 昨日光景を思い出す燈路。 「なんか、面倒くさそうな奴と同じクラスになったな…」
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