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燈路の番が回ってきた。
「高月燈路です。原石は黄色、特技はバスケ!よろしくな!」
ニカッと八重歯を見せる。
「お前さー、少年漫画の主人公みたいな自己紹介して恥ずかしく無いわけ」
ユウキが聞く。
「いや、ふつーだし。シルヴァとかいう奴よりマシだろ」
「アレと同じことしたら友達やめるわ」
自己紹介はどんどん進んでいく。
ユウキと燈路は隣の席だから、燈路の5,6人後はユウキだ。
「自己紹介ってめんどいんだよな…」
「いい加減、能力名つけろよ」
「ヤだね。なんかだせえ…」
ユウキの前の少女が自己紹介を始める。
「し、篠宮…可純です…。」
二人は会話をやめて顔を前の少女に向ける。うつむいていて顔はよく見えないが、その黒髪には見覚えがあった。
「…特殊、の、能力で…治癒です…」
ガタンと音を立てて座った。
少しだけクラスがざわつく。
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