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「いやいやいや」
「なんだよ」
「素通りすんなよ!」
「いいじゃん、もうすぐイケメンが助けにくるって」
「漫画じゃねーんだから」
「以外と女の方も乗り気かもしれないだろ」
「そんなん行ってみねーとわかんないだろ」
「俺、不良こわい」
「お前、名前ユウキだろ!勇気だせ!ってかその顔のどこが怖がってんだよ」
「めんどい」
「最低だな!」
「うっせえなあ。お前が行けばいいじゃん」
二人が下らない攻防戦を繰り広げていると、その横をすり抜ける者がいた。
それは一人の少女だった。ツインテールにしたピンクっぽい金髪を揺らしながら、建物の裏の方へ駆けていく。
しばらくして、
「可純!」
という声が建物の裏から聞こえてきた。
「ほら、行くぞ」
その声にその少女もナンパ現場へ行ったと分かった燈路が、ユウキの腕を掴んで走り出す。
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