310人が本棚に入れています
本棚に追加
レ「?」
全く意味を理解していないらしく不思議そうに首を捻っていた。
メ「レリウス…程度低い…」
黒い笑いを浮かべるメリアにノウンは苦笑いを浮かべ、雪のちらつく景色へとその目を向ける。
雪…初めて見た筈なのにどこか胸の奥がざわつく…不安感が滲み出すようなそんな感じがする。
冷「ノウン…?」
私のそんな雰囲気を悟ったのか少し冷えてしまった手を暖かな手が包み込んでくれる。
ノ「少し…不安になってしまいました…」
冷「大丈夫、私が傍に居るわ。
まだ到着するまで時間があるし少し眠りなさい、疲れているのよきっと。」
大丈夫、今は一人じゃない…冷子が傍に居てくれる。
少しだけ不安感を拭えたノウンは近くにあった毛布にくるまると冷子に寄り添い小さな寝息を立てるのであった―――。
ガタンッ!!
一際大きな振動に目を覚ますとお互いの息が掛かる超至近距離に冷子の顔があり、思わず起き上がってしまう。
ゴンッ!!
鈍い音と共に目の前が真っ白に染まりチカチカと点滅を繰り返す。
当たり前と言えば当たり前の状況である、至近距離に顔があると言うのに起き上がればぶつかるのは自然な事だ。
「「っ――――――!!」」
二人して声にならない悲鳴を上げ、それをガブラスは呆れたように溜め息を吐く。
ガ「何をしている?」
ノ「か、顔が近くて驚いちゃって…イタタ…」
冷「起こそうかと思ったんだけど驚かせちゃったみたいね…。」
頭を突き抜けた衝撃の所為か少し視界が歪みふらふらする…。
レ「おい、今なにか凄い音がしたけど大丈夫か?」
余程音が酷かったのだろう、運転席からレリウスが心配そうに顔を出すと額を押さえる二人を見て不思議そうに首を傾げる。
冷「え、えぇ、問題ないわ。
それより今の振動は?」
最初のコメントを投稿しよう!