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メ「舗装された道に入った…もうすぐ着く」
メリアの言う通り、先程よりは振動が少なくなり整備された道に入ったのだろう。
ノ「あの…ヴァルクルでは一体なにを?」
今回の仕事の内容について私はまだ一言も聞けていない、ただヴァルクルへ向かい内偵を行うと言う事以外知らされては居ない。
詳しい事情を知っておきたいのだ。
冷「そう言えばまだ説明して無かったわね。
知っているとは思うけど今回の依頼は私達の所属するシン国からの依頼なの、なんでも最近ヴァルクルで行方不明者が数多く出ているらしいのよ。
前に取り逃がした奴隷商人の件もあるからそれを含めた調査が今回の主な内容、そのついでに例の現象の聞き込み、っと言った感じよ。」
例の現象…?
聞き慣れない言葉にノウンが首を捻るとレリウスが呆れたように溜め息を吐く。
レ「それも覚えて無いのか?
例の現象ってのは人や魔物、家畜や野生動物が一夜にして姿を消し、血痕だけが残る原因不明の現象の事だ。
この現象に共通するのは生き物だけが姿を消し、建物や植物には一切影響が無いって所だ、[崩壊]が起きたならその土地は草木も生えない筈なんだがこの現象ではそれがない、だから目下調査中と言いつつ進展が無いんだけどな。」
冷「記憶の無い人間に覚えて無いのかは無いでしょ…しかも説明後にドヤ顔とか…」
メ「レリウス…程度低いから…」
懇切丁寧に説明を終えたレリウスは冷子とメリアからの冷たい視線を浴びるが馴れた様子で運転席へと戻って行く。
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