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私は一人の男性の後を追って、京都の街にやってきた。
その男性の名前は、山村武士。
私が中学生のときから憧れていた理想の男性。
私は山村武士のことを思うとき、いつも胸が熱くなり、どうしても彼を自分だけのものにしたいと、心から願った。
子どもの頃から、貧しくてみじめな暮らしをしてきた私。
それは、私が大人になってからも、決して消えることのない悲しい記憶。
私はそんな貧しくてみじめな寺田小夜子という女の子を
幸せにしてあげたいといつも心の中で思っていた。
願いは叶う。
母が私に教えてくれたその言葉。
私はその言葉を頼りに、自分の未来に夢を繋いでいた。
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