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まだ寒い時期、彼氏と散々こじれそうになっていた菜月には好きなことを好きなように言ったのを、自分でもちゃんと覚えている。
それなのに自分もオトコとはセフレみたいな関係なんだ、なんて言いたくない。
「前の人といるところ、見られてさ。気まずいの。どうしたらいい」
「前の人?」
よく判んない、という感じで首を傾げる菜月。
「芹香の前の人って、アレ? 派遣会社の人?」
言い含めるような感じで飛鳥が言うと、菜月も「あぁー」と頷いた。
「え、なんでまたそんな人と一緒にいたの」
菜月の素直な疑問に、今度は飛鳥が頷く。
そうして2人同時にあたしを見た。
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