【その症状、眩暈】

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   ドサリとベッドに倒されて、秀秋の手があたしの頭、うなじ、そこから首筋に滑って頬へとたどり着く。  彼にこんなふうに大事そうに触られたのは初めてで、動悸が止まらない。 「ちょ……ひ、秀秋……」 「なに」 「ドアの外、まだみんないるのに……あっ」  大きな声を上げそうになって、慌てて自分の手で押さえた。  秀秋の口唇が、首筋に執拗に這い回る。  彼の感情が昂ぶっているのが判るから、思わず震えた。 「……芹香は声、我慢してなよ。俺は好きにさせてもらう」 「え、ちょっと……」  耳朶をがりっと噛まれて、痛みなんてないけど全身がビクリとしなる。 .
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