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最後には納得してくれたのだが、正直めんどくさかった。
法律上はああだこうだと語るのは、学校だけで充分だ。
二度とそんなことはしたくないので、愁子からはネットを取り上げたらいいと某女性に進言したものだ。
某女性については、のちに前述のチアの話とまとめて説明することにする。
「秀秋、コンビニのバイトやめるって言ってたよね。身体がなまるって」
「……お前に世話してもらう気はないよ。自分でどうにかする」
「駄目よ、あなた日雇いやる気でしょ」
「……」
どうして判ったんだろうと、のろのろと見上げる。
キラキラした愁子の目が真っすぐこちらを見ていて、妙な色気のあるそれに溜め息が漏れた。
「行こうと思った日に飛び込めるし、収入も悪くない」
「偏見はないけど、ただ、保険がないでしょう! 怪我でもしたらどうするの」
痛いところを衝かれて、無言で愁子を見つめ返す。
普段カンヅメになって勉強しているから、空き時間は金に換えよう、なるべく身体を使える仕事をしたい、と思っているのだが。
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