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姉にまつわる不思議なことその2。
彼女はとにかくロマンチストというか現実を見ないというか、いろんなことが神頼み。
恋愛はもちろん、仕事や友人関係や毎日の出来事に至るまで。
なぜそこまで占いとご利益にこだわるのかどうにも分からない。
今は婚活に一生懸命で、出雲大社に行きまくっている。
イヤ、旅行って素敵だよね。気分転換になるし。大事だよ。
でもさ、なんでパワースポット以外に行かないのだろう。
しかも縁結びに関係あるとこだけ。
イヤ、パワースポットって、すてきだよね。ありがたいよ。私も好きだよ。
でも、姉ほどの情熱をもっては行けない。
もっと行くとこ見るとこあるじゃないか!全部の縁結びパワースポット巡ってる間におばあちゃんになっちゃうよ!
と、私などは思うのだけど、彼女はいっこも情熱を冷めさせることなく通っているのです。
すげーな!と姉が旅行に出る度に思う。
旅行って、すーごくエネルギー使うし、できれば気の置けない人と行くのがいいと私は思うのだけれど、姉は違う。
すべての旅がひとり旅。そのことにも激しく驚いてしまう。
道に迷うことはないのかしら。不安の強い人でもあるから、きっと大変な思いをするんだろうと思ったのだけど、迷うような要素のないところにしか行かないので心配ないらしい。それもすごい。
不思議なことはまだあって、彼女は暗示にかかりやすい。かかりやすすぎる。
昔、自己啓発CDみたいのを聴きながら寝ていて、「7回転んだら、8回起き上がればいいのです」というアナウンスの入った瞬間に用事で姉の部屋を訪れてしまって、ものすごくびっくりしたことも。
そのくせ、人のことはなかなか信じない。
人は信じないのに暗示にはかかる。
これは父も同じかも。
イヤ、父は人も信じすぎるし暗示にもかかりやすすぎるかも。
色々不思議な姉なのだけれど、彼女は今日も激務を生き抜いて、母に大声で愚痴を言っている。
40にして惑いまくっているけれど、今日も彼女は元気なのだ。
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