プロローグ

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 そのときだった、死した王に取って代わった若き王が言ったのだ  これ以上の大きな戦いは無意味と……  では?  ではどうやって終わらせる?  王が出した答えは、決闘だった。  その結果、二人の若き将軍がたち上がった。  どちらも戦時中に将軍となった若者だった。  戦争の中を育ち、そして現実を見てきた者達。  その不毛なことは重々痛感していた。  だからこそ、彼等も戦いを終わらせたかった。  だからこそ、二人は互いに刃を向けあった。  二人はそれまでに幾度となく刃を合わせた仲だった。  お互いに決着がついていない存在は一人だけ。  全ての精算をそこでするつもりでいた。  それは今でも語りぐさだ。  彼らの決闘。  古代国家が使っていた都市跡……  その中心にある崩れかかったコロシアムで二人は戦った。   両国の首脳すらも、その場には現れていた。
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