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「それじゃあみんな手を合わせてー、いただきまーす!」
フィアが食事前の音頭をとると、個性豊かな面々が声を揃えて挨拶をした。そしてナイフとフォークを両手に取って、思い思いに料理に手をつけていく。
「お客さんも、遠慮せずにどんどん食べてくださいね~」
「は、はあ……」
リリスに促され、最初の一口をぱくり。
よく噛んで、じっくりと味わいながら……
「美味しい……!」
今までも、美味しい食べ物を口にする事は多々あった。しかし、今食べたこのカルボナーラはそのどれとも違う暖かい味がする。
初めての美味しさに、思わずほっぺたがとろけてしまいそうになった。
「気に入って頂けましたか~。よかったです~」
リリスはやはり笑顔のままだが、その中には安堵の意味も込められていたに違いない。
「んじゃ、全員いることだし改めて……俺は凛々崎修斗(リリサキシュウト)この家の主でもある。そこんとこよろ」
「で、私がフィア・クランベルク。みんなのお姉さん的ポジションを自負してるよ。わかんないことがあったら頼ってね」
家主修斗と、フィアの2人は改めてアスラに向かって自己紹介する。
アスラも一度、食器を置いて、名乗ることにした。
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