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「……じゃあ、私はしばらく部屋で休むね」
「おう、そうしろそうしろ」
その会話を最後にして、アスラは部屋へ入り、ゆっくり扉を締めた。
そこは一人部屋としては充分過ぎるほどの広さであり、机やテーブル、ベッドが用意されている他は、殺風景なものだった。
だが何より、寝袋での生活がしばらく続いたアスラにとっては、あんなに柔らかそうで温かそうなベッドがある、という事実だけで舞い上がるほど嬉しかった。
付けっぱなしだった軽鎧を今更ながら脱ぎ捨て、旅で汚れたズボンも上着も脱ぎ捨てて、無防備な下着姿となったアスラは、ベッドの上に飛び込んだ。
「うわぁ……すごいふかふかだ……コレならすぐに……眠れそうだ」
そう言いつつも、既にうつらうつらしていて、落ちるのも時間の問題だ。
アスラはその眠気に抵抗することなく、あっさりと夢の中へと沈んでいった……
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