家族との再会

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☆ おはようございます。ただいま朝の9時を過ぎましたが、誰も起きていない状況です。俺はいつもの習慣で朝早く起床し、スーツに着替え散歩に行ってきた。 外では登校中の学生や仕事に向かう人とすれ違うぐらいで、何事もなくゆっくりと散歩出来たな。やっぱりあの世界とは違う。少しでも人気のない場所に行こうもんなら、柄の悪い奴に絡まれるんだよ。いやぁ、いいね、こういうゆったりとした感じは。 あっ、そうそう、昨日は母さんと晴香が風呂場に侵入する事はなかったな。もし来たとしても鍵かけてたし大丈夫だったはず。さすがに昔の服は狭かった。ピチピチで動きづらい、下着も狭くて潰れそうだ。あえて何がとは言わないけど、男ならわかるだろう? 風呂上がりに服を持ってきてくれた礼を言おうとリビングに行ったら、真剣な顔で何か話してる三人。ドアを開けたら驚いてたな。礼を言い、喉渇いたから水を飲む。何も喋らない三人に、さすがに居心地が悪くなって。疲れたから先に寝るな、そう言ってリビングを出て部屋に。 リビングに入る前に、ちゃんと規則は守りなさいよ!とか、快ちゃんうっかりじゃすまないわよ。とか、兄貴も話してくれたから俺もって思って。とか聞こえたけど、聞こえなかったフリをするのが一番。 それで部屋に行き、懐かしさに浸りながら色々部屋を漁った後に寝たわけです。 今日はのんびり過ごしたとしても、明日からは仕事探さないといけないな。このまま無職でいたら、母さんにとっても迷惑にしかならないだろうしさ。それに28歳で無職っていうのもな。バイトでも何でもいいから働かないと。 でも、28まで仕事歴がなく資格もない俺を雇ってくれるだろうか。最近の情報も流行りも知らない俺を。日雇いでもいいが、やはりちゃんと就職して母さんを安心させたい気持ちがある。 ジャングルに住んでる訳じゃないから、狩りをして生活するのはな。日本にいる以上は絶対お金は必要だ。あの世界にいれば、狩りや採取をしたりギルドの依頼でお金を稼げたけど。 そもそも異世界で過ごしてきた俺が出来る仕事が見付かるかが心配だ。……悩んだ所でどうしようもないか、皆に話をして出来そうな仕事を一緒に探してもらいますかね。 さあ、明日からは就職活動で忙しくなりそうだ。だから今日ぐらいはのんびりさせてください。
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