第1章

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私は、御坂レイ・・・。 被験者としての認識が在ります。 そう、夜寝ているとき。 バラバラに解体される感触がある。 具体的には。 背筋から脊柱神経を引き抜かれる感触。 それ以外にも。 目が抜き取られる感触と、 網膜に縦に光が走る。 つまりは、縦に眼球が切られている。 そうですね、最近になって。 腹部を裂いて、内蔵を抜き取られる感触。 これは流石に酷い感触だった。 何とも云えない、ズルズルと 引き出される感触。 その他に、手の骨がバラバラにされる感触。 それ以外にも足の甲もバラバラに。 たぶん、最低でも16体は、 私に近いコピーが居ると思う。 そのコピーは生きていたとして。 その次の複製コピー達が、 解体処理されているのだと思ってる。 簡単に云えばね。 じゃあ、何で、16体居ると知り得たか? 母親に、漠然と 「16人居る。」 と言ったら。 母親が 「良く知ってるじゃない。」 と。。。 私の言いたかったのは。 16代目であるという意味。 だから、ここで齟齬が生まれて。 偶発的に、16体居る事が判明した。 妄想で済めば、痛みや感触は感じない筈。 何処かの国の何処かの施設で・・・。 そう私のコピー達は解体処理されている。 それが、 現実としての、私のコピー達の運命。 私自身は、保護されている状態。 精神科病院の中だから。 逆に言えば、保護というより 管理されている。 そう、精神疾患の患者として。 管理と監視されているのが現実。 たぶん、外で闊歩している。 そんなコピーも居ると思う。 ただ、反対に、原本は、保護されなければ いけない。 原本として、取っておく必要がある。 下手に、逃げられても困る。 それ以上もそれ以下も存在しない原本。 だからこそ、精神科病院に居るのだと思う。 被験者と言うより。 保護され続ける。 そして、外とは遮断される。 ただ、病院内に、情報端末が持ち込めた。 これで、通信に依る、情報収集が出来る。 フェイスブックにツイッター。 それ以外にブログの更新。 そりゃ、この話は伏せています。 話したいことは沢山在るから。 だから、入院していても十分に。 楽しんでいられる。 携帯ゲーム機も在るから。 それで楽しんでいるのもある。 著作者:金澤佳雅
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