171人が本棚に入れています
本棚に追加
あたしはとりあえず頭の上に手をおいて、パッパッと払った。
汚いとかそういうことではなくて、なんだろう、魔除け、みたいな。
あたしは先輩が出ていった扉を見つめた。
こうやって昼休みに音楽室が使えるのも、A組の先輩がいつも優等生だからだろう。
なんとかうまいこと言って、先生と交渉していなければ、こんなおだやかに音楽室が使えるわけないのだ。
キーンコーン、と予鈴がなった。
5限目の授業がもうすぐ始まる。
あたしはやたらと回想したがる頭を2、3度軽く振って自分の教室に走った。
最初のコメントを投稿しよう!