171人が本棚に入れています
本棚に追加
「由真ちゃんにこんなことしたら。
あたし、この拳、あんたらにぶつけるから」
さらに、ヒッと声をあげて、覚えてなさいよ!と西原先輩の後ろにいる由真ちゃんに言って去っていった。
一昔前のチンピラか。
「あー、くだらないことに時間使っちゃいましたね先輩、由真ちゃん」
そう言うと西原先輩がひきつった顔であはは、と乾いた笑いをあげる。
少し、あたしにびびってるみたいだ。
「やべ、先生に呼び出されてたんだった!」
ふと、我に返った。
そんなことを思い出す。
「てなことで、先輩、由真ちゃんのことよろしくお願いします!」
先輩の後ろになっていて由真ちゃんは見えないけど、またね、由真ちゃんと言ってからあたしはそこをあとにした。
まだ由真ちゃんは泣いているようだった。
最初のコメントを投稿しよう!