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廊下を進みながら、それにしても、と思う。
よくあんな場面で西原先輩がいたなぁと。
いや、それを言うとあたしもか。なんだこれ、このタイミング。
西原先輩は長瀬先輩と友達で、由真ちゃんはあたしの友達。
あたしと長瀬先輩が付き合った(らしい)時期は6月なので、その頃から由真ちゃんと西原先輩はちょいちょい会うようになっている。
それだけの関係のはずだけど…………。うーん、なんだかなー。
タイミングが怖いほどによすぎたので、西原先輩が企んだんじゃないかと思ってしまうけど。
まさかね。
「大丈夫だった?」
「うおわっ!!!」
職員室の手前、誰かに声をかけられてあたしはビックリしてそんな声をあげた。
考え事をしていたせいだ、体と反応が遅れる。
「………なんだ、先輩かー」
「大丈夫だった?さっき」
手前で壁にもたれ掛かっていたのは長瀬先輩だった。
あたしのビックリを返せ、と思う。
「さっき?」
さっきってなんだろう。
今日の昼休み?は音楽室には行かなかったけどな。
「なんかありましたっけ?」
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