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みんなは、そんなはずないとか言うけどあたしは目立つことは嫌いだ。
こんな公開告白みたいなことはやめてもらいたい。
そんな意を込めて、彼をみる。
「嫌だ。
だって美波、電話にも出ないし、廊下で会っても無視するだろ!」
しかしそれすらも彼にはどうでもよいことらしい。
美波、なんて気安く呼ばないで!と叫ぼうとして、すんででとどめる。
この先の一部始終を見ていたいクラスメイトの目線が痛い。
ここは人の目がありすぎる。
はあ、と秤でも測れないほどの重たいため息が出た。
「………ここでする話じゃないですね。他所にいきましょう」
そう言うや否や、あたしは先輩の手をとって素早く教室から抜け出した。
あ、逃げた、という生徒の声。
あたしは右手に学生鞄、左手に先輩の手を握りしめて廊下を走った。
廊下ですれ違う生徒は何事かとあたしたちを見るけど、いまはその視線すら気にはならない。
ただ1つ思っていたことは、
コイツめんどくさいな
だった。
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