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「でも、なんだったんですか?用事。由真ちゃんに突っかかることなんてあります?」
由真ちゃんは見た目、とても美人でどちらかと言うと消極的。
彼氏だったら守ってあげたいと思うタイプ。
どう考えてもトラブルメーカになるとは思えないけど。
「あんたさ、いい子ぶってうざいんだよね」
先輩が、どっちの子の声音かはわからないが、その子の口まねをして言う。
どっちの子もよく知らないので、それが似てるかどうかの判別はあたしにはできないけど。
昨日の声も全然聞こえなかったし。
「わお、悪質」
「成瀬美波、長瀬優一先輩、西原辰徳先輩、あんたのまわり、贅沢すぎんのよ!」
さらに口まねは続く。
「は?なんであたしだけ呼び捨てなの。そこ、美波ちゃんとか、美波さんとか言うべきでしょ」
「そこ、普通突っ込む?」
よく知りもしない子に呼び捨てされて憤慨するあたしに、先輩は失笑した。
「ま、それだけ目立つ存在ってことだろう。だから美波も気を付けなよ」
もっとも、と前置きしつつ先輩は自分が座る机と椅子を配置する。
「美波に『あんなこと』があっても、俺らが助ける隙はないだろうけどな」
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