『Tears/Crystal kay』

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******************** いつだって、私は、 あなたに抱きしめられるのが、好きだった。 あなたのシャツはなんだか、 太陽のにおいがしたの。 干したてのおふとんのような、安心感。 そして、包容力。 実は寂しがり屋の、強がりな私は、 この瞬間がとてつもなく好きだった。 孤独に怯えなくて済む、 あなたのあたたかさを求めていた。 「ねぇ」 だから、このときも私は言った。 「抱きしめてくれる?」 あなたは無言のまま、手を伸ばす。 その手が私の身体に触れた瞬間、 なんだか生暖かいものが溢れてくるのを、 どうしても止められなかった。 だって、知っていたから。 もう、このぬくもりに、 包まれる日は訪れないのだと。
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