第四話 王城にて

6/12
前へ
/143ページ
次へ
「人の顔をした化け物め、今すぐ出て行け。」 そう言ったのは、とある大臣の付き人だ。どうやら、上級貴族らしい。初めに、王と王妃と大臣しか、言わなかったのは、主要な人しか言ってないからである。もちろん警備の騎士もいる。 「ドラゴンは敵だ。悪い存在だ。消えなければならない。」 付き人は言った。 「待ってください、カオリは私の恩人ですよ。なんてひどいことを言うのですか。」 「姫様何故そいつをかばうのですか、隙を見て我らを食おうとしているにきまってます。」 「黙れ。」 王が遮った。 「でしたと言ったな。ということは、以前は人間だったということか?」 「はい。わたしは人間でした。べつの世界で死んで、この世界に神に転生させられました。龍の記憶とともに。つまり、私は前世が人間。今はドラゴンということです。」
/143ページ

最初のコメントを投稿しよう!

145人が本棚に入れています
本棚に追加