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第1話「パンダのプンダ、シロクマになる」
そのシロクマはもともとパンダでした。
しかしここ数日の雨が過ぎると、黒い模様がきれいに消えてしまったのです。
パンダだったそのシロクマは、これといってあわてることもせず、落ち着いてモシャモシャと笹を食べています。
彼の名前はプンダと言います。
プンダというのは人間で言うところの「次郎」みたいなものです。彼は四人兄弟の次男で、上から順に、ピンダ、プンダ、ペンダ、ポンダと言います。
ポンダだけが女の子で、あとはみんな男の子でした。
こんなプンダたちですが、おかしなことにシロクマになってしまったのはプンダだけでした。
プンダは長男のピンダに言います。
「兄さん、ボクの黒はどこに行ったんだろ?」
言いながらも、プンダは笹をモシャモシャしています。
ピンダは「う~ん」と頭を悩ませます。彼の人生──いいえ、パンダ生において、黒模様が消えたパンダなんて聞いたことがありません。
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