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「今、わが部に入部すると、ヒロイン役をもらえるぞ。」
山岡先輩は声が大きい。
悪い人ではなさそうだけど。…うざいかも。
「山岡。ヒロインは清水部長と決まってるだろ。そして王子役は彼女のお気に入りの沢村。その構図は崩せない。」
「沢村、大人しいからな。嫌とは言えないんだろ、あいつ。」
山岡先輩はため息をつく。
「清水部長に逆らうと怖いからな。父親が市長ってだけで、威張り散らしやがって。」
「しっ!」とマユリが人指し指を立てた。
「…足音が聞こえます。誰か来ますよ。」
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