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ところで、この実験では一つ注意をして欲しいのですが
ヘリウムは基本的に人体に対して、無害であるとはいえ
当然ですが、吸い込む事にだけ気を払って、酸素を遮断
してしまえば、酸欠症に及ぶ危険性を考えて下さい。
それでは、本日の講義はここまでです。」
この日の実験では学生全員が病院に運ばれた。
さて、次回の講義も学生達が詰め掛けた。(懲りない)
α教授:
「今回の授業では、皆さんにコップ一杯分のコーヒーを
配ってあります。今回はエントロピーの実験を行います。
現在、ブラックコーヒーの状態ですが、一緒にミルクを
配布してあります。さて、コーヒーにミルクを少し注ぐと
目で見て、白い部分、黒い部分が判ると思います。
この段階では、この後に予測されるエントロピーが大きい
状態よりも、エントロピーが小さいと呼ぶことができます。
すぐコーヒーとミルクが混合される事で、乱雑の程度を
エントロピーによって指標予測できます。
例えば、コップ一杯のブラックコーヒーと、コップ一杯の
ミルク。これらは区別がつきやすいので、混合させた
コップ一杯のミルクコーヒーよりも、乱雑ではないと
考えられます。熱力学では物や熱の混合による乱雑度を
エントロピーと呼ぶわけです。情報学でも情報量として
耳にする機会があるので覚えておくと良いでしょう。
ところで、この一度混ぜてコーヒーとミルクが混合して
これをまた分離させて、珈琲とミルクに戻す事は可能だと
思いますか?」
私:
「それは今、この状況では不可だと予測します。」
α教授:
「と、思うでしょう。ですが今回は私の友人をゲストに
迎えています。失礼ながら少年のような身長に流行なのか
銀色のツナギを着て、巨大なサングラスをしている彼は
【グレイ君】と言って、長年、私の研究に協力してくれて
今回もご覧のように、元通りに分離させてくれました。
それでは、今日の授業はここまでです。ゆっくり珈琲を
たのしんでください。では行きましょう。グレイ君。」
α教授と何だか解らない銀色のボディスーツで真っ黒な
巨大な瞳をした生物は出て行き、学生は珈琲に口をつけず
α教授が用意した珈琲の空き瓶から、賞味期限を確認した。
1877年。我々は学問を習っているのだろうか。
サバイバルを習っているのだろうか。
さて、次回の講義も学生達が詰め掛けた。(挑戦的に)
α教授:
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