第20章 信じていたから

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声を掛けると明るい笑顔の菜々美。 式なんて、ホントは嫌なんじゃないかとか、 緊張してるんじゃないかとか、 俺の取り越し苦労をよそに、 力強く「大丈夫。」と返してきた。 しかも、 「世界一きれいになる。」 とか、 「ハラハラさせる。」 とか、 やけに強気なことばかりいう。 そうなんだ。 これが俺の初恋の人、 佐伯菜々美は前からこういうやつだった。 香菜子さんがいた頃の菜々美だ。 参るな やけに焦る。 それにしてもエステなんて、 これ以上綺麗になったら俺理性保てるだろうか。 今夜、ホテルに泊まってくれるだろうか。 そうしたらあんなこととか、こんなこととか…… 俺って頭の中煩悩だらけだ。 一刻でも早く、菜々美を抱くことで頭がいっぱいだ。 もう打ち合わせの内容も何もかもぶっ飛んでるし。
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