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まるで繋がっていない会話に目を白黒させていると、その男の子はもっと不思議な事を言った。
「いつもは持って帰ってくれるのに、なんで置いて行っちゃうの?」
「ちょっと待って。わたし、あなたとは初めて会うんだけど」
「毎年作ってくれるのに?」
少し考えて、一つの結論にたどり着き、いやそれは無いだろうと考えを打ち消す。その様子を見ていたらしい男の子はため息を吐いた。
「僕は、あなたが毎年作ってくれる雪兎です」
「は?」
思わず変な反応をしてしまう。いや、それはそうだろう。
そう、こうしてわたしは不思議な出会いをしたのだった。
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