第1章

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寝ることにした。 ゆっくりと起き上った。ベッドから降り、カーテンを開けた。青空が窓ガラス越しに見える。雲一つない空が広がっている。家の中からでも外が真夏日でとても暑そうだということはわかった。明日から9月といえど、まだ季節てきには夏だ。 普段朝食は食べない。どうせ休みだし、歯磨きもせず、顔も洗わずイヤホンを手にすると、スマホで音楽を聴いた。 座るベッドから見える窓の景色はいつもと変わらない景色だったが、何だか無性に外に出たくなった。ほぼ夏休みは外に出ていないし、もはや出る意味もないのだが、その反動なのかもわからないが、外に出たくなった。 適当に着替え、スマホを持つと玄関まで歩き、外に出た。 太陽の光が照り付けるかと思いきや、向かい側の家や壁が太陽の光を遮り、歩道には影ができていた。とても大きい影である。その影は右方向に見える限りずっと続いていた。 右方向へ、ゆっくりと歩き出した。
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