第1章

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そう言い村田の横を歩こうとしたとき、村田が俺の肩をつかんだ。 「あ、ちょっと待って。今から岡田と落ち合ってカラオケに行くんだけど、一緒に行こうぜ。いろんなやつに声をかけたんだけどみんな集まらなくてさ・・・3人のほうがいいしさ。どうだ?」 別に断る理由はないが、どうせ暇だし夏休み友達と遊ぶなんてしてなかったし、別にいいかと2つ返事で返した。 「ああ、いいよ」 30分くらいで近くのカラオケ店に着いた。普段カラオケには行かないが、ここは中学生のときによく友達と来たものである。高校生になってからは来たことがなかったが、まだあったのか。 数分後、岡田が来た。岡田はクラスでもよくしゃべる印象のある明るいやつだ。岡田とも普段はしゃべらないが、しゃべれないこともないという村田と同じ関係性のやつだった。岡田が僕を見ると、手を挙げ俺に挨拶した。 「メールで見たよ。3人か・・・本当は4.5人の予定だったんだけどなあ。 仕方ないか。みんな今の時間帯は寝てるだろう」 「岡田は夏休み何してた?勉強か?」 俺が聞くと、岡田は自転車を降りつつ話した。 「いや、オレは大学行かないしな。就職だから夏休みは遊んだ。進学校にいる意味ないって最近になって気づいたよ、ははは!」
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