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少年はコートのポケットからカメラを取り出し、死体の写真を撮る。そして、こちらに向き直った。
「あ、あの・・」
どうしよう。なんと声をかければよいのだろうか?強姦されそうなところ助けていただいて本当にありがとうございます、だろうか?しかし、それはそれできついような・・・・。
あと、彼はこちらをジッとみている。何故だろうか、微妙に怖い。
そんなことを考える余裕が出来た時だ。
「ムグッ!?」
再び私の口が閉じられた。しかも今度は、首元にナイフ付きだった。
「へへ、なんだよ。俺達を捕まえに来たのか?」
小太りの男は私の首元に息をかけながら、少年に話しかける。今の言葉を察するに、この人たちは他にも犯罪を犯しているようだった。
少年は小太りの男の質問に死体を指さすことで返答した。小太りの男の息が荒くなる感触を感じる。
「テメェ・・・っ!!殺しやがったのか・・・!!」
少年はジッと見てるだけで、変化を起こさない。
「この人殺しがァ・・・」
小太りの男がそう呟いた時、少年が動こうとする。
「おおっとぉ!!ちょーと待ったァ」
「ッ!」
私は首筋に痛みを感じる。ナイフが軽くだが刺さったのだ。
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