第1章

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神はひどいと思う こんなにも人間を 悲しませたいのか? 時間の歯車は ただ一定方向に回るだけで 何の役にも立たない 少しは逆に回れよ どんなに願っても 歯車は聞く耳を持たない でもいつかは聞いてくれるだろう 俺の些細な願いを 俺はただゆうきと過ごした時間を もう一度 味わいたいだけ あの 何も知らない過ごしていた時間に 戻りたい 無駄だとわかっても 空想だとわかっても それでも祈り続ける 俺はそれしかすることがない 勉強? ただめんどくさいだけ 友達? そんなもん必要ない 俺にはゆうきがいる それだけで十分だ でも親は 「あっちの友達は関係ないだろ?」 関係あるよ 俺にはゆうきしかいない 父さんにはわからないだろう この心の奥底を この心の奥底だけは 誰にも邪魔されない 趣味が渋いね? それは遠回りに時代遅れ って言ってるようなもん 別に俺はいい 人がどう思っていようと 俺はゆうきにだけ信じてもらえば それで十分だ 人は裏切る それが人の本能 そしてそれに気づくのは ごく数人 でもそれに気づくのは すごいと思う だから気づいたら 自信を持つこと それが 神への俺なりの復讐 俺は自分には 自信が持てない でも人には自信を持たせれる だから 俺は頑張る この身が滅びる その日まで 俺は人に自信を持たせ続ける
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