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「千夏ー!!ほら高い高ーい!!」
「きゃっきゃっきゃ!!」
私は晩ごはんを作りながら千秋と千夏が遊ぶ様を眺めていた。
千夏は最初こそ怒っていたけどすぐにパパにベッタリになった。
千秋は千秋で疲れている筈なのに、さっきからずっと千夏と遊んでいる。
悪いなーとは思いながらもそれを見て癒される私。
「千秋ー、千夏ー、二人ともゴハンだよー!!」
「お、うまそ!
今日は和風ハンバーグにきんぴらか!」
テーブルの上に並んだ料理を見ながら千秋が千夏を座らせる。
「フフッ、だって千秋和食好きでしょ?」
「まーな。
よし、千夏食べるぞー!」
「いたあきます!」
「ブハッ!」
千秋は千夏のいただきますに吹き出しつつ、自分も丁寧に手を揃えて「いただきます。」
千秋の一つ一つの所作はとても綺麗で、
だからそれが千夏に身に付いて欲しいなーなんて母親ながらに思っている。
母親としての私。
女としての私。
この違いが私にはよくわからないけど、
千秋と千夏が幸せそうに笑ってくれているならまずまずなんじゃないかな。
何て…、それは私の勝手な見解なんだけど。
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