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…目を覚ましたら、見知らぬベッドで横になっていた。
女子の試合の声が聞こえてくるので、体育館の医務室のベッドのようだ。
「姫ちゃん起きた!大丈夫?」
「優姫~!生きてるか~?」
「先輩死ぬなら、俺も死にます!」
「お前は1人でさっさと死ね」
「ひでぇ~!」
あれ、そうだ…試合…
「しあぃ…」
声が上手く出ない…
頭がボーッとする
「すまねぇ、あの後デュースまでいったんだけど負けちまった」
「みんなで全国へ行く夢、果たせなくてごめんな」
竜と涼平がそう言ってボクに謝る。
何も悪くないのに。
今まで一生懸命練習してきて、みんなで色々考えて、仲良くなって…
悪いのは、倒れてしまったボクだ。
「いや、竜たちは悪くないよ…
悪いのはボクだ。ごめん、みんな…」
あれ、涙が出てくる。
ボク、こんな涙もろくないのに。
ほとんど泣いたことないのに。
なんか体が変な感じするけど、今は悔しさと申し訳なさでいっぱいだった。
「優姫は悪くないよ」
「フルセットまでいけたのは優姫のお陰じゃん!」
「準優勝でも十分さ!」
みんなはそうやって笑うけど、やっぱり悔しい顔してるよ。
優奈は普通に泣いてるけど…
「表彰式は無理して出なくていいぞ」
「ゆっくり休めよ」
竜と涼平の長男コンビ(涼平は次男だが)がボクに気を遣って休ませてくれた。
確かに、今日はちょっと無理そう。
昨日まで元気だったのに、なんで今日…
ガチャリ
なんだかんだ言っていたら、医務室に誰か入ってきた。
顔を見たら、父さんと母さん、夢夏と…
昨日会った、永井さんと佐々木さんが来た。
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