第1章
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真っ暗だ。 痛みも感じないし、自分の体の重ささえ感じない。 確かにまぶたを開いているつもりだが、閉じたように真っ黒な世界が広がっている。 ふわふわと浮いているような、そんなふうな感覚だけは残っていて。 ふと、気付く。 俺の心臓の鼓動は、もう鳴ってはいないことに。
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