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「うん、そしたら穂坂さんが『だったら俺も行く』とか言い始めて。あたしはさ、理彩とゆっくり会うのは久々だったから、二人が良かったのに」
「あたしも二人で話したかったな」
美波と二人で話したいこともいっぱいあるのに。
空気の読めない二人だ。
「あっ、じゃあさ、ちょっと遅れてきてもらおうよ」
「いいね、それ」
蕾斗さんのことは好きだけれど、美波と二人になりたいときだってあるんだもん。
お互いに、“二時間後に来て”とメールをした。
あたしが美波との時間を大切にしているのを知っているから、蕾斗さんは快く承諾してくれた。
「あと二週間だね」
パスタを食べながら、美波が口を開いた。
「うん」
「準備は進んでいるの?」
「蕾斗さんのお母さんがほとんどやってくれてる。あたしは衣裳合わせに行ったりするくらいだよ」
「そうなんだ、理彩のウエディングドレス姿って、綺麗なんだろうなぁ」
「何も出ないよ?」
「あはは、お世辞とかじゃなくて、本音」
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