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「何、食えねーの?」
「だって辛いもん……」
「テメーって、ほんとガキだな」
「大人です」
そう答えたとき、
海斗君があたしの腕を掴んだ。
そしてパクッと……。
ん?
ぱちくりと瞬き、
もう一度よく見る。
あたしの指が、
海斗君の口にくわえられている。
うぎゃぁああっ!
またしても、あたしの指ぃぃいい!
あたしは海斗君の手が離れた瞬間、
ばっと手を引っ込めた。
つまんでいた筈のピリ辛ごぼうは消えていた。
海斗君の唇の感触が、
人差し指と親指に残ってる気がする。
はぁ……。
本気でヤダ。
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