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「何盛り上がってんのー?」
急に襖が開いた。
そこに居たのは蓮君だ。
後ろにはサオリさんもいる。
「おう、お疲れ。
つーか、この部屋だってよく分かったな」
「だって、靴見りゃ分かるじゃん」
海斗君に答えながら座敷に上がり込んできた蓮君は、
あたしの隣に座った。
そして、当然、サオリさんは海斗君の隣。
「あれ?
食ったって言ってたけど、まだ残ってるじゃん。
どうする、サオリちゃん。
もひとつ頼む?」
薄手の上着を脱ぎながら蓮君が見ているのは、
造りの盛り合わせ。
「んー、もういい。
残ってるの食べるしぃ。
海斗ぉ、お品書き取って」
「ん」
海斗君はお品書きを渡すと、
箸を取ってお刺身を一切れお皿に取った。
サオリさんはお品書きを見ながら
「お腹減ったぁ」
と呟いている。
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