几帳面vsマイペース

26/34
前へ
/34ページ
次へ
「何盛り上がってんのー?」 急に襖が開いた。 そこに居たのは蓮君だ。 後ろにはサオリさんもいる。 「おう、お疲れ。 つーか、この部屋だってよく分かったな」 「だって、靴見りゃ分かるじゃん」 海斗君に答えながら座敷に上がり込んできた蓮君は、 あたしの隣に座った。 そして、当然、サオリさんは海斗君の隣。 「あれ?  食ったって言ってたけど、まだ残ってるじゃん。 どうする、サオリちゃん。 もひとつ頼む?」 薄手の上着を脱ぎながら蓮君が見ているのは、 造りの盛り合わせ。 「んー、もういい。 残ってるの食べるしぃ。 海斗ぉ、お品書き取って」 「ん」 海斗君はお品書きを渡すと、 箸を取ってお刺身を一切れお皿に取った。 サオリさんはお品書きを見ながら 「お腹減ったぁ」 と呟いている。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

171人が本棚に入れています
本棚に追加