几帳面vsマイペース

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「あ、ねぇねぇ山ちゃんさぁ。 ゲームって何かやってる?」 蓮君のビールとサオリさんのチューハイが届けられると、 サオリさんは 昼間のお客さんのカラーについて海斗君と話し始めた。 あたしにはわからない話だなと思っていると、 蓮君がそう訊ねてきた。 「ゲーム?」 スマホを触りながら訊いてきたから、 スマホのゲームのことだろう。 「アプリ探してみたことはあるけど、 色々あるから何がいいのか分からなくて……」 「じゃあさ、一緒のゲームやんない?  これなんだけどさ……」 蓮君がスマホを見せてくれた。 海に島が一つ浮かんでいる。 蓮君が島をピンチアウトすると、 2等親の原始人があっちこっちで、 のんびりと島を歩いていた。 「何コレ。可愛い」 あたし達の正面では、 サオリさんが仕事の愚痴を海斗君に吐いている。
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