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会館というのは市民会館だった。
市民会館ではコンサートや演劇などがよく開催されているため、
そういう娯楽のための施設だと思い込んでいたけれど、
天井の高いエントランスを過ぎたエレベーターの横には案内板があり、
海斗君に付き従うままエレベーターを待っていたときにそれを見て、
ようやく3階に会議室があるというのを知った。
「へえ。あるんだ。会議室」
「当たり前だろ。
何しに来たんだよテメーは」
あれ?
海斗君が答えた?
避けられてたのに?
驚いて海斗君を見上げると、
「なんだよ」
と睨まれた。
「な、なんでもない」
嬉しいような……。
恥ずかしいような……。
やっぱり複雑。
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